技能実習生から配偶者ビザに変更許可申請
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
この時期にコロナ第7波が爆発して、更に酷暑の毎日で外に出るのが嫌になりますね。
先日とある国籍の方の在留資格「技能実習」から「日本人等の配偶者」に在留資格変更許可申請を出していましたが無事に許可が出ました。嬉しいと言うより正直にホッとしました。入念に準備して自信を持って出した申請でしたが、やはり結果が出るまでは多少の不安もありました。申請者ご夫妻と何度も会って打ち合わせをして結婚の真実性は間違いないと確信していましたので、後は私がミスをしなければ確実に許可は出る案件でした。
私は当初このご依頼を受けた際に、果たして技能実習からの変更許可申請が認められるのか?と素朴な疑問が生じました。技能実習の制度趣旨は、日本で習得した先進の技術や知識を発展途上国に移転することにより、途上国の経済発展に寄与するという崇高な目的が根本にあります。つまり日本で習得した技術を持ち帰って広めてくれないと制度趣旨に反するのではないか。なので形式的にも一度は帰国していただいて変更許可申請自体は受け付けてくれないのではないか・・・と疑問が生じたのです。
そしてとりあえずネットなどで色々調べるのですが、変更申請自体は出来るような感じでした。但し、何故か妊娠してるなど特別な事情が無いと許可は認められないみたいな記事が多く出てて、しかも同業者である行政書士の記事も多くかなり不安になったのを覚えています。結論から言うと、この妊娠しているなど特別な事情云々は市販されている本に書かれているんですよね。それを読んだ行政書士があたかもそれが真実のようにWEBに掲載しているだけなのかなと勘ぐりました。経験のない行政書士があたかも経験豊富なように装うのは良くあることなんです。
私自身も入管業務は数えるほどしか経験はありませんけど、ネットの情報は参考程度にして決して鵜呑みにはしません。
特に慣れない業務であるものほど役所に事前に相談に行って、やはり職員のアドバイス等をいただいてから動きます。それが一番間違いないと今回も思い知らされました。今回の例も事前に出入国管理局まで出向いて相談させていただいた結果、許可は出ると確信したので自信を持って資料を集めて申請書を作成することが出来ました。今回のケースは申請人である技能実習生の方が真面目に受け入れ先で働いており技能実習過程を良好に修了する見込みであること、及び監理団体である組合との関係が良好であった事により、入管のアドバイスにより関係添付書類を組合からすんなり集める事が出来たのが大きかったです。
在留資格のご依頼は先程申し上げたように数えるほどですが、その分業務密度は誰よりも濃いと自負しています。入管業務で行列が出来る先生は、そこまで1件あたりに時間は掛けてないと思ってますよ。私が提出する書類の多さに職員が引かれる時もありますからね。私は1件に掛ける時間が膨大にありますから、うちの事務所が口コミで流行る前に是非ご依頼下さいね(笑)
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さて、その技能実習制度ですが先日のニュースで大幅に見直されると報道されました。最初に述べた途上国への技術移転等の崇高な趣旨とは裏腹に、実態は単なる不人気業種の人手不足を補うためのものであり、言い方悪いですけど奴隷制度と言われても仕方ないものがありました。もちろん制度趣旨を理解して真面目に取り組んでいる組合や受入機関も沢山あります。技能実習生を使い捨ての労働力のように扱っているのはほんの一部と信じたいです。ただ間に入ってるブローカーなどに騙されて、多額の借金をして日本に来ている技能実習生が居るのも事実です。日本に行けば儲かる。そんな夢のような話を聞いて多額の借金をして日本に来ている実習生が、全然話と違う現実を目の当たりにして、異国の地で絶望に追い落とされるのは胸が痛みます。心からの改善を切に願います。